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第77回マラッカ王国のナゾ(9)続々・宦官の鄭和

今日は机に向かおうと、小さな書斎をあたためる。 会社時代から使っている足温器(Nationalと書いてあるからそうとう古い)と温風機に電源を入れ、コーヒーを作ってちょっと待つ。 毎年、この季節になると、抗がん剤治療を思い出す。 私の闘病して...
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第76回マラッカ王国のナゾ(8)続・宦官の鄭和

あのあと恐ろしい話を聞いてしまった。 マラッカ王国のナゾ(6)「宦官の鄭和」の回を読んだ友人が、「そういえばずいぶん前にこんな本、買ってたんだわ~」と言って、一冊の文庫本をくれた。その名も『宦官』。パラパラ開いて斜め読みすると、どうやら私の...
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第75回マラッカ王国のナゾ(7)マルコと鄭和

まずチャンバ(占城)へ、そこからボルネオ島の西を通って南下してジャワへ――、と鄭和の航海がはじまったところまで前回書いた。 鄭和の初出航は1405年のことだが、その100年以上前にマルコ・ポーロが中国地方を見聞したときもやはり同じルートが使...
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第74回マラッカ王国のナゾ(6)宦官の鄭和

前回、羅針盤のところで鄭和の名を出した。 生涯に七度もの大航海を成し遂げたと言われる鄭和だが、少年時代に性器を切り取られるという過酷な体験をしていた。 手術は、麻酔なしでおこなわれた。 腹と太ももを押さえつけられ、性器を縛られ、そのまんまチ...
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第73回マラッカ王国のナゾ(5)セラミックロード(陶磁器の道)と「夢の島」

ヨーロッパ勢が進出してくるまでは、マラッカを中心とした港湾国家たちが中国、インド、遠くはアフリカ東海岸まで・・・の国々とのあいだに密な交易関係を結んでいた。 これより千年前の時代、すでに中国から西方へつうずるいわゆるシルクロードという陸路が...
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第72回マラッカ王国のナゾ(4)マラッカ海峡のイスラム王国たち

14世紀の初めまで小さな漁村にすぎなかったマラッカに、パレンバンを追われ、シンガポールでシャムの攻撃を受けたパワメスラワという王が逃げてきた。先の回でもふれたように、それがマラッカ王国のはじまりであったという。 1400年ごろに明から何度か...
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第71回マラッカ王国のナゾ(3)大阪編

久しぶりに、大阪へ行った。 前回は拙著『バブル』刊行のころ、朝日放送の「おはようパーソナリティ」に出演させていただいたのだった。そのときの話を私は光文社「本が好き。」の連載に書いているが、当時パーソナリティの道上洋三さんと自分とのあいだに透...
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第70回マラッカ王国のナゾ(2)ライスロード(稲の道)

マラッカ海峡は、東西交通の十字路だった。 東の中国と西のインドをむすぶ重要な交通路であったにもかかわらず、このあたりの古代史はほとんど文字に残されていない、研究者泣かせの地域のようだ。そもそも原史料がとぼしいうえ、16世紀以降の帝国列強によ...
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第69回マラッカ王国のナゾ(1)

私の滞在したシンガポールは、マレー半島の南端に位置する小さな国だ。 国家としての歴史は浅い。1965年8月に独立。それまではマレーシアの一部だった。 資源も水もなく人も少なかったシンガポールは、海外とつながることによって発展を遂げてきた。ヨ...
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第68回シンガポールにホームステイ3

窓から外をみる。 いっせいに飛び立つ鳥の群。 気持のよい朝。きのうよりさらに疲れが取れている。 体調よし、気分おだやか。気候もおだやか。 暑すぎない、冬のシンガポール、気に入った。 昨夜はカズミちゃんとショーンの仕事終わりで、飲茶の店「Ti...