2019-11

ファーロード

第6回 クロテン村の住人

ガタガタ道を走ること数時間、<森の民・ウデヘ>の住む村に到着する頃には、全身が壊れそうになっていた。 乗り物酔いはピークに向かおうとしていた。 手足の先が冷たくなってきた。 朦朧とした意識の中で、ここに至る経緯を振り返って...
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第5回 タイガの一滴

私たちは黄みどり色のエスセブン(S7)に乗って、ハバロフスクへ向かった。 成田から飛行機で2時間半も飛べば着くこの地は、かつて清朝のものだった。当時の清国と帝政ロシアのあいだに交わされた愛琿条約(1858)と北京条約(1860)、この...
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第4回 毛のないクロテン

毛を剥ぎ取られた状態のクロテンを見たときのショックは、忘れられない。 <毛のない>クロテンは、細く、小さな塊となって、真っ白な雪の上に横たわっていた。 紅い肉が、痛々しい。 毛のないクロテンには、もう誰も用...
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第3回 罠にかかったクロテン

クロテンを追って、私の旅は始まった。 第一の旅では<ロシアのアマゾン>と呼ばれるビキン川流域を訪れた。ロシア極東にひろがる、タイガの森である。 その村で、いまもクロテン猟をする猟師に、私は会えた。 本稿の扉に掲げた...
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