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第90回ダッタン人の踊り(12)むずかしいクラリネット

「私はクラリネットを吹いてます」 と人に話すと、 「・・・じつは自分も、やってたことがあるんですよー」 と返されることがある。 それはあんがい少なくない確率で、ある。 中高で吹奏楽に打ち込んだ人の人口は多く、なかでもクラリネット・パートは人...
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第89回ダッタン人の踊り(11)東京佼成ウインドオーケストラとの再会①

海では鄭和に任せた永楽帝が、陸ではみずから指揮を執り、モンゴル高原やシベリア、カザフから東ヨーロッパのリトアニアなどへ出かけて行った。 永楽帝がタタールに戦争を仕掛けた話から、タタール→ダッタン人の踊り→吹奏楽部の思い出・・・と長くなってい...
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第88回ダッタン人の踊り(10)オデュッセウスの大航海 ~オデッセイ序曲③

紀元前15世紀、バルカン半島南端のミュケナイ(ミケーネ)という地域で、文明が生まれた。王が君臨し、王制を敷いて、農作物や家畜を育てる民から税をとっていた。青銅器や陶器、剣や甲冑の製造もおこなわれていた。代表的な遺物に、トロイア戦争でギリシャ...
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第87回ダッタン人の踊り(9)超能力者の予言 ~オデッセイ序曲②

私には、子どもがいない。 大学を卒業して就職して以降、ずっと同じ会社ではないが、いわゆる「お勤め」をしてきた。出版社の編集者だったので、一般的なサラリーマンのライフスタイルではなかったけれど、とにかく仕事が好きで、働き詰めの毎日を送っていた...
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第86回ダッタン人の踊り(8)女子のたたかい ~オデッセイ序曲①

ベニー・グッドマンやグレン・ミラーの時代にはビッグバンドの中心であり華であったクラリネットは、バンドの進化の過程でサックスにその座を奪われる。しかし現在でも、サックスの人に、あれを吹け、これを吹け、と持ち替え指示のあるアレンジは多いし、バン...
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第85回ダッタン人の踊り(7)ソロを吹きたい! ~ポンセ・デ・レオン序曲~

オクターブキーというものが、サックスにもフルートにも、ある。 左親指でそれを押すと、音が一オクターブ(12音)上がる。 低い「ミ」を吹いて、それにオクターブキーを加えると、高い「ミ」になる。 カンタンだ。 それが、クラリネットの場合、そうな...
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第84回ダッタン人の踊り(6)吹奏楽部はこわい? ~バンドジャーナル付録・小フーガ・ト短調

先日、とある仕事で首都圏の中学校を訪問した。 住宅街のなかにある、生徒数500人くらいの学校である。 そこで話をしていたときのこと、「吹奏楽部」が話題にのぼった。 ちょうどこれを書いていることもあり、自分が中高時代、吹奏楽に熱中していたこと...
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第83回ダッタン人の踊り(5)2ndクラリネット、デビュー ~士官候補生

ブラスバンド部の旗揚げは中学一年の秋ごろで、冬には曲を吹いていたと思われる。 ということは、そのころにはクラリネット最初にして最大の難関――「ラ(A)からシ(B)への修業」というものがあるのだが、それを克服していたことになる。クラリネットの...
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第82回ダッタン人の踊り(4)はじめての合奏 ~プリーズ・ミスター・ポストマン

固定相場制から変動相場制へ移行して数年、景気は乱れながらも上昇へ向かい、対ドル円相場が戦後最高値を記録(1978・昭和53年1月、1$=237,9円)、カラオケ・ファミレス・ディスコがブームになりはじめ、バブルの前兆が感じられる時代に突入し...
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第81回ダッタン人の踊り(3)ロングトーンと楽器の手入れ

私は早く合奏がしたかった。 そのためには、まず楽器を鳴らすことができなければ。 5つの黒い塊を繋げたあとに、先端にリードを付けた歌口の部分を咥え、息を吹き込んでみる。 「ぶぉ~」という、鈍い音が出た。 幼い頃からベニーの音に馴染んでいた私に...