furroad

ファーロード

第4回 毛のないクロテン

毛を剥ぎ取られた状態のクロテンを見たときのショックは、忘れられない。<毛のない>クロテンは、細く、小さな塊となって、真っ白な雪の上に横たわっていた。紅い肉が、痛々しい。毛のないクロテンには、もう誰も用がない。人間はフサフサの毛皮だけが欲しい...
ファーロード

第3回 罠にかかったクロテン

クロテンを追って、私の旅は始まった。第一の旅では<ロシアのアマゾン>と呼ばれるビキン川流域を訪れた。ロシア極東にひろがる、タイガの森である。その村で、いまもクロテン猟をする猟師に、私は会えた。本稿の扉に掲げたクロテン写真は、彼からいただいた...
ファーロード

第2回 ロシアとクロテン

地球の北半分を覆うように広がる、現在のロシアという国。この広範な国土を、ロシア人が持つに至ったその背景には、経済動物・クロテンの存在があった。ロシア平原の北方、シベリアの森林(タイガ)地帯に棲んでいた毛皮獣・クロテン。そこでのびのび生きてい...
ファーロード

第1回 クロテンを追って

クロテンの話を、私は本に書いたことがある。「え? クロテンってなんですか?」みんなそう聞くのだが、クロテンはクロテンである。クロテンは、古来よりヨーロッパ・ロシアで商品としての毛皮を狙われてきた小動物だ。「やわらかい金」「走るダイヤ」と呼ば...